絞りの特性について知っていると写真の表現に幅が出てきます。
F値(絞り)の特性はこの2点です。
- 写真のボケ具合を調整できる
- 写真の明るさを調整できる
- 集合写真を撮ったら後ろの人の顔がボケてしまった。
- 料理を撮影したらどこにピントが合っているかわからないような写真ができた。
- 背景のボケが足りずに普通な写真になってしまった。
絞りを適切に調整できないと、「iPhoneで撮った方が綺麗な写真が撮れるじゃん!」というような状況になってしまいます。
A/AVモードにすれば絞り優先モードになり、ISOとシャッタースピードは自動調整、F値は自在に操作できます。
この記事では絞りによってどのように写真が変わるのかがわかります。
絞り(F値)とは?
絞り羽を調整することにより被写界深度が変更することを言います。
つまり、絞り(F値)の調整でボケの量と光の取り入れる量を調整できます。
- F値を下げると絞り羽が開き、ボケやすく明るい。
- F値をあげると絞り羽が閉じ、ボケにくく暗い。
F値を下げると光の取り込める量が増えるため、シャッタースピードを早めたり、ISO感度を下げることができます。
逆に絞りを絞ると(f値を上げると)光を取り込める量が減るためシャッタースピードを遅くしたり、ISO感度を上げる必要がある。
被写界深度とは?
ピントが合う範囲のこと
- F値の数値が小さいほど被写界深度は浅く、ピントが合う範囲が狭い
- F値の数値が大きいほど被写界深度は深く、ピントが合う範囲が広い
F値を上げることで画質がUPする
風景撮影ではボケないためにもF値をあげることを推奨しますが、ボケにくくなる以外でもおすすめする理由があります。
それは画質が良くなるということです。
F8.0前後が最も良くなると言われています。
レンズによって画質が一番良くなるF値はそれぞれあるので、お持ちのレンズを公式ホームページなどで調べてみるといいですよ~!
(【応用・実践編】f値をちょっと上げると画質がさらに向上する)
F値の上げすぎに注意
F値開放よりも少し絞る方が画質が良くなるという話をしました。
ですが、F値を上げれば上げるほど画質が良くなるわけではなく、むしろ「回析現象」というものが起こり画質が悪くなってしまいます。
どうしても明るすぎる…など意図する場合以外はなるべくF値は11までにした方がいいです。
F値による画質低下の原因
- 開放では、解像度・周辺減光・収差
- 絞りすぎると回折現象が起こる
前ボケや背景ボケを操ると一気にプロっぽい写真へ
写真を撮って「何か物足りないなぁ~」と思うときはないでしょうか?
そのような時は前ボケや背景ボケを入れてみると同じ被写体を撮っても違って見えてきます。
「とにかくぼかしたらプロっぽい写真が出来上がるよ!」(吹き出し)
とにかくぼかしたらプロっぽい写真が出来上がるよ~!
単焦点レンズを使うと簡単にボケを楽しむことができます。
なぜ前ボケ・背景ボケを入れるのか?
理由は3つあります。
- 被写体との距離感がわかるようになる。
- 視線を被写体に誘導することができる。
- 見せたいところをはっきりさせることができる。
人間の目線は本能的にピントが合っているところを先に見てしまう習性があります。
まとめ
- F値は明るさと被写界深度(ピント範囲)の調整ができる。
- F値は8.0前後が画質が良くなる。
- F値の上げすぎはむしろ画質が悪くなるからむやみに上げすぎないように注意しよう。
よりボケを楽しみたいのなら、よりF値を下げれる単焦点レンズの購入をおすすめします。
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