【ISO感度の範囲・低速限界】ISOオート時の設定を上手に変更しよう

夏は夏祭り、秋は紅葉のライトアップ、冬はイルミネーションと辺りが暗くなっても撮影する機会は意外と多くありませんか??

私は他の記事でも絞り優先モード(A/AV)を推奨しており、ISO感度をオートにしたら自動でシャッタースピードを決めてくれるので今でもよく使う便利なモードです。

絞り優先モード(A/AV)もしくはプログラムオートモード(P)にしていると、自分の思ったような設定になってくれないことは無いでしょうか??

  • 夜間撮影するときISO感度が勝手に上がりすぎて、写真がザラザラになってしまう…
  • 夜になったらS(Tv)シャッター優先モードにしないと手振れの写真が量産されてしまうからモード切替が面倒…
はっぱ
はっぱ

ISOの感度の範囲・低速限界の設定をしっかりしたら問題が解決できますよ!

例えば、適正露出で撮れるけどISO感度の上がりすぎでザラザラの写真になったり、シャッタースピードが遅くて手ブレが起こってしまう等です。

適正露出とは

明るくも暗くもない自然に見える明るさのことです。

写真のヒストグラムで見るとちょうど真ん中に山が出るぐらいです。

山が左に行くと暗くなり、山が右に行くと明るくなります。

ヒストグラム

この記事では、ISOオート時に意図しない数値の上がりすぎによる画質の低下や、シャッタースピードの低下による手振れ写真を量産しない方法を説明していきます。

ISO感度の話については別記事で詳しく解説しているのでこちらをご参照下さい

重要な設定はISOオートの範囲ISOオートの低速限界です。

設定方法

私が所有しているCanonの80D・6Dで説明していきます。

・80D・6Dの場合左上のmenuボタンを押す

・ISO感度に関する設定

・ISO感度範囲(静止画撮影の範囲)を変更する

ISO感度範囲設定は自分で任意で決められるISO設定なので設定可能範囲を広げましょう!

オススメ 下限50、上限は機種の一番上まで

ISO感度範囲変更をおすすめする理由

なぜ下限ISO50にするのか

下限50の理由は以下の状況で使うときがあるからです。

真夏の強い光が当たっている状況で、背景をボケさせたいけど、シャッタースピードを上限まで上げても露出オーバーになってしまう時に使います。

  • 例 ISO100
  •   F1.8
  •   SS4000

この時にまだ画像が白飛び(露出オーバー)する場合にISOを50にすると一段暗くでき、白飛びを防ぐことができます。

画像が白飛びしてしまうと、白飛びの部分は画像の情報が消えた状態になるため、後の画像編集で編集できる幅が変わってきます。(白飛びしているところは編集しても白いまま変わりません)

なぜ上限ISOをMaxまで上げるのか

ISO感度をMaxまで上げる理由は星やホタルを撮影するなどの暗い場所の背景の画角決めやピント調整を素早くする際に使用します。

例、星空撮影をする際、真っ暗な場所で撮影するため、オートフォーカス(AF)も使えないし、地面と空の比率がどれぐらいか、わかりにくいためシャッタースピードは早めで何枚か撮影しながらピント調整・画角決めを行うとスムーズに本番撮影することが可能です。

  • 例 ISO102400
  •   F1.8
  •   SS1/2

・ISOオートの範囲を変更しよう

オートの範囲設定はISOオートの時にISOの下限値と上限値を決める設定です。

この設定をしっかり決めておくことで、冒頭のISO感度が勝手に上がりすぎを防げます。

オススメ 下限100、上限6400

ISO感度の上限値を下げすぎると、夜間でISOオートの時に手ブレ写真を量産してしまいますので注意が必要になってきます。

・ISOオートの低速限界を設定しよう

オートの低速限界はISOオートの時に「Pモード」もしくは「A(Av)」の時に適応される設定です。

低速限界設定を上手に活用することで、モードを切り換えずに手ブレの少ない写真を撮影することが可能です。

オススメ 手動設定にして、シャッタースピード1/125

おすすめ設定の理由は、何も設定しないと1/60になってしまい、レンズの焦点距離によりますが、手ブレの原因となっています。

そこでシャッタースピードの最低値を1/125にすると手ブレの可能性をかなり減らすことができます。

[オートの範囲]で設定した上限感度で適切な露出が得られないときは、標準露出で撮影できるように、[オートの低速限界]で設定した速度よりも遅いシャッタースピードが設定されます。

上記でわからなかった場合は、現在お使いのカメラの機種を調べていただいた後、下記のマニュアルから手順を確認してください。

キヤノン:製品マニュアル|一眼レフカメラ/ミラーレスカメラ【EOS/EOS M】 (canon.jp)

ISOオートの低速限界を設定しなかった場合

暗くなった場合をわかりやすくするために「絞り優先モード」(A/AV)で説明していきます。

ISOに関する設定は初期設定のままで、ISOオート・F値のみ操作していきます。

  • F値を変更してもシャッタースピードは1/50のままになっています。
  • カメラ側の判断としては1/50が手ブレしないという判断で最低シャッタースピードを設定しています。
  • ISOの数値が低いと画質が向上するので、F値を下げるとISOが先に変化するのは画質を優先的に考えているためです。

自分はしっかりカメラを構えて手ブレしないようにできるよ!と思っていても、被写体ブレという問題が待っています・・・

決定的な瞬間を被写体ブレしたから撮れなかった・・・
という状況をなくすためにも、低速限界設定をしっかり手動で設定しましょう!

シャッタースピードのことに関しては下記リンクを確認していただけると詳しく解説しています。

まとめ

明るいところで撮影するにあたっては今回の設定は特に意味はありませんが、室内で撮影や、夜に撮影するときに「ISOオートの範囲」と「ISOオートの低速限界」の設定をしっかりしていることで、不意のシャッターチャンスを逃しにくくなります。

私はカメラ購入時に真っ先に変更する設定の1つです。

すごく良い写真が撮れた!!と思っても後から見返したら「ちょっとブレてる・・・」という状況でボツにした写真が何枚もあるので、同じ失敗を防ぐために是非とも設定をカスタマイズしましょう!!

設定をすべて機械任せでも綺麗には撮影可能ですが、自分の考えを反映させてより失敗の少ない、素敵な写真を撮っていきましょう!

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